1) 適地
温暖またはやや冷涼な気候に適し、排水の良いところであれば、どんな土壌でも作ることができます。土の酸度は弱酸性が理想です。根には「根粒菌」が付いていて、この菌が空気中の窒素を取り込んで栄養にしますので、窒素を多く施す必要はありません。また、連作を嫌うので、4〜5年あけるようにします。
2) 品種
早生種(夏ダイズ)、中生種(中間型)、晩生種(秋ダイズ)があり、タネまきの時期に合わせて品種を選びます。中・晩生種を早まきすると開花が遅れて徒長し、収穫できなくなります。
早生種(4〜5月まき)
奥原早生(トンネル早穫りも可)
サッポロミドリ、白鳥
中生・晩生種(6月まき)
錦秋、サヤムスメ
黒大豆
3) 作り方
畑の準備
植えつけの1ケ月くらい前に1u当たり堆肥2sと苦土石灰100g、ようりん50gを施用し耕しておきます。元肥は1週間前には1u当たり緩効性肥料100gを施しますが、肥沃なところでは肥料をやらなくてもかまいません。うねは1条植えで幅80cm、2条植えでは幅150cmにたてます。
タネまき
直まきでは深さ3cm、1カ所2〜3粒の点まきとします。株間は1本仕立ては17〜20cm、2本仕立てでは20〜30cmで、早生種は狭く、中・晩生種や肥沃なところでは広くします。
植えつけ
春まきトンネル栽培、移植栽培では、深さ8cmの育苗箱(トロ箱)かペ−パ−ポットを使って、トンネル育苗します。本葉1〜2枚のときに、根をできるだけ切らないようにして、1カ所に2本植えつけます。トンネル栽培では、日中トンネル内が高温にならないよう換気します。
間引き・摘心
草丈が10cmの頃に1本に間引きます。主枝は放任としますが、本葉4〜5枚の頃に主枝を摘心して側枝を出す方法もあります。
追肥・土寄せ
追肥は、開花始めの頃とその2週間後に1u当たり高度化成肥料10gを施します。また、追肥と同時に土寄せを行い、倒伏を防止します。
管理
開花期から着莢期は水分が不足しないように十分かん水します。
収穫
豆が充分太り、莢を指で押すと中の豆がとび出す頃が適期です。収穫の適期は短く、穫り遅れると実が硬くなるので注意します。収穫した豆は、冷凍保存できます。
4) 病害虫防除
害虫では、アブラムシ、ハダニ、ダイズサヤタマバエ、コガネムシ類、カメムシ類に注意します。スミチオン乳剤(収穫21日前まで)、エルサン乳剤、マラソン乳剤(収穫7日前まで)を2〜3回散布します。
黒大豆をエダマメとして食べてみよう!
6月上〜中旬、ポリポットにタネまきし、本葉が見えだした頃、株間30cmの1条植えにします。7月中旬には双葉の下まで、7月下旬には初生葉が隠れる程度に土寄せします。 側枝に莢をたくさんつけるために、2回目の土寄せのとき(本葉5〜6枚のとき)摘心します。施肥はエダマメに準じてください。10月上旬から収穫できます。
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