1) 適地
根長が70cm以上あるので、耕土が深く、地下水の高くないところを選びます。生育適温は20〜25℃ですが、発芽後は30℃を越す暑さでも生育します。根は寒さに強く、秋まきで越冬します。連作を嫌うので、4〜5年は同じところで作らないようにします。
2) 品種
滝野川(赤茎で根長が最大1mくらいとなり、草勢が強い晩生種)
渡辺早生、中の宮(滝野川系で、根長が75cmくらいと短く、早生で作りやすい品種)
柳川早生、山田早生(秋まき用の品種)
3) 作り方
畑の準備
未熟な堆肥などは施用は岐根の原因となりますので、よく腐熟した良質の堆肥を2kg施用します。土壌の酸度はpHが6.5〜7.5が適し、酸性が強すぎると太りが悪くなります。1u当たり苦土石灰150g、BMようりん30gを施し、タネまき1週間前には高度化成肥料60gを施用します。肥料はまき溝の下にかたよらないようによく混合し、幅60cmのうねをたてます。また、耕土の浅いところは高うねとします。
タネまき
春まきは4〜5月、秋まきは9月下旬〜10月上旬です。春まきでは、まく時期が遅れると生育が遅れ、秋冬の収穫期までに根部が十分肥大しなくなります。また、秋まきでは、早すぎると抽台が多くなり、遅れると寒害により越冬しなくなりますので、まく時期には注意してください。タネまきをする前に一昼夜流水につけてアク抜きすると発芽がよくそろいます。うねの上に浅い溝を切って1cmくらいの間隔に条まきします。ゴボウのタネは好光性なので、覆土は薄くします。
間引き
本葉1〜2枚の頃と3〜4枚の頃に間引きし、最終の株間を10cmくらいにします。図のように葉柄が短く、葉が広がるように伸びている株は岐根が多いので間引きます。
追肥・土寄せ
生育期間が長いので、肥切れさせないようにします。追肥の時期は第1回目が本葉2〜3枚出た頃、第2回目は本葉5〜6枚の頃です。いずれも速効性の高度化成肥料を1u当たり20g、うね肩に施した後中耕し、生長点が土に埋まらない程度に土寄せします。
収穫
春まきは9〜12月に収穫でき、秋まきは翌年の6〜7月に収穫します。目安としては根径が1.5〜2cmになった頃から収穫を始めるるとよいでしょう。ゴボウの堀り方は、なるべく根部を完全に掘り取るため、側面をスコップなどでできるだけ深く掘り下げ、折らないように注意しながら引き抜きます。
また、葉が20cmくらいになったら、葉ゴボウとしても利用できます。
貯蔵
畑に斜めに幾列にも並べて土で覆います。寒さに強いので、凍らなければ3〜4月の抽台する頃まで貯蔵できます。
4) 病害虫防除
連作すると紋羽病、黒斑病やネマト−ダの被害が大きくなりますので、4〜5年はあけます。アブラムシにはマラソン乳剤(収穫前7日まで)で防除します。コガネムシが発生したら、できるだけ捕殺し、殺虫剤の使用を控えます。