化学肥料(無機質肥料)の種類と性質
有機質肥料の種類と性質
肥料(元肥・追肥)の施用法
野菜が生育する時は、窒素、リン酸、カリ、カルシウム(石灰)、マグネシウム(苦土)、イオウ、鉄、マンガン、ほう素、モリブデン、銅、亜鉛、塩素といった多くの要素を土から吸収しますが、それらを不足しないよう補ってやるのが施肥です。
単肥は硫安(窒素)、過リン酸石灰(リン酸)、硫酸カリ(カリ)等、主に一つの成分を多量に含んだ肥料です。一つの成分の施肥量を調節したいときに利用します。
化成(複合)肥料とは、窒素、リン酸、カリの2〜3成分を含むもので、燐硝安加里(16−10−14)のように3要素合計で30%以上含むものを高度化成、8・6・8のように30%未満のものを低度化成といいます。
固形肥料は化学肥料にピートモスや有機質肥料を混ぜて粒状に固めたもので、粒が大きい分肥効が遅くなります。これらは元肥や追肥として利用します。
ハイポネックスのように水に薄めて利用する液肥は、肥効が最も早いので、育苗時の施肥や追肥に用いると便利です。
また、化学肥料でも、IB化成やCDU化成、被覆肥料(肥料を樹脂でくるんで肥効を調節した肥料)のように肥効がゆっくりとしていて効果の長い緩効性肥料が多種類市販されています。これらの肥料は多めに施用しても根を傷めることが少なく、施肥回数を減らすことができるので省力的です。果菜類のように生育期間の長い野菜やマルチ栽培の元肥に適しています。
有機栽培・自然農法ブームのなかで、最近有機質肥料が見直されています。
有機質肥料は、動物や植物を原料とした肥料で、窒素、リン酸、カリを少しずつ含み、微量要素も多少含んでいます。植物性のものには油かす、米ぬか、堆肥等が、動物性のものには鶏ふん、骨粉、魚かす等があります。一般に肥料としての効き方はおだやかで、効力が長く続くので元肥として使用します。しかし、動物質のものはカリ分が少なく、骨粉を除いては窒素が多く、植物質に比べると早く効くので注意しましょう。
また、有機質肥料は多量に施すと土の中で急速に分解して、根を傷めたりタネバエの発生を助長することがあります。定植やは種の2週間以上前に施用するか、一度発酵させたものを利用します。有機質肥料には土の通気や水もち、水はけをよくし、地力を高める働きもあります。
肥料の施し方は野菜の種類や作る時期、土の性質によっても異なります。軟弱野菜のように栽培期間の短いものは元肥主体に施し、果菜類や結球野菜のように栽培期間の長いものは、元肥を全施肥量の半分〜2/3として、残りを追肥として分けて施します。また、砂質の土は肥やけしやすく、肥料切れが早いので、追肥主体に少量ずつこまめに施すようにするか、緩効性肥料を利用します。
本文中の施肥量については、高度化成肥料なら燐硝安加里(16−10−14)、緩効性肥料ならIB化成(10−10−10)で示してあります。用いる肥料の成分量(特に窒素成分)に応じて施肥量は調節してください。たとえば、8・6・8のような低度化成を用いる場合は、高度化成の倍量施します。