葉の奇形
薬害による葉枯れ
栄養過不足による障害
土のアルカリ化
よく起こる生育異常の原因と対策について述べますので、診断に役立ててください。
最も多いのがウイルス病です。 感染すると間もなく全体に病原体が広がり、それ以降に生育してくる葉は全て異常になり、正常な葉に戻ることはありません。
ウイルス病の多くはアブラムシ類によって媒介されますので発生初期に防除します。また、罹病している株の汁液でも感染しますので疑わしい株は抜き取って処分します。トマトでは同様の症状がホルモン剤を誤って散布した時にも見られますが、しばらくすると新葉は正常に戻ります。
ナスの新芽の伸長が止まって新葉が小さくなったり、奇形葉が生じたり、果実のへたの部分が褐変する場合はチャノホコリダニの被害であることがほとんどです。これは新芽や展開中の新葉、果実のへたの下に群がって汁を吸うために起こります。新芽の伸びに注意し、少しでも症状が現れたらかなり発生し広がっていますので、全株の防除が必要です。
夕方遅くに農薬を散布して乾かなかったり、真夏の日中に散布すると薬害が出ることがあります。枯れた部分と生きている部分の境がはっきりしていて被害が広がらないので病害と区別がつきます。
肥やけによる生育不良と枯死 イチゴやネギのように肥料の濃度障害を受けやすい野菜に、他の野菜と同じ量の肥料を施用すると、生育が遅れたり枯死したりします。掘り起こしてみると、新しい根の先端が枯死して、白い根がほとんどありません。1回の施肥量を他の野菜の半分くらいにしましょう。
よく見かけるものにトマトの茎に穴があいている窓あきやめがねと言われる異常茎があります。症状が激しいと生長点が止まったり、落花や空洞果が多くなります。これは元肥が多すぎて草勢が強くなりすぎると発生します。
微量要素の欠乏でよく発生するのがマグネシウム欠乏です。葉脈部に緑を残し、葉脈間が黄化します。作付け前にマグネシウムを含む苦土石灰やようりんを施用します。
カルシウム欠乏は、トマトの尻腐れ果やハクサイなどの心枯れなどのように、生長の盛んな部分などの枯死という形で現れます。ハクサイやキャベツでは程度が軽くその後回復した場合、枯死した葉が健全な葉にはさまって結球します。土に石灰が十分あっても乾燥やアンモニア態窒素の過剰によって発生します。1回の追肥量が多くなりすぎないように注意し、かん水を十分に行い吸収を助けましょう。
ホウ素欠乏はカブやダイコンの根の中心部、ハクサイの葉柄の内側が黒変します。毎作、作付け前にホウ素を含むBMようりんなどを施用し、乾燥時にはかん水を行いましょう。
石灰やようりんを多量に連用すると障害が出ます。ほとんどの野菜は弱酸性の土でよく育ちます。石灰などの極端な多施用は避けましょう。
家畜糞を多量に施用しても土はアルカリになりますので注意しましょう。症状は根が張らず、雑草でも簡単に抜けてしまったり、葉色が濃くなります。年間に1u当たり100〜150gの施用であれば石灰過剰になることはありません。