ヤマノイモ 
ヤマノイモ(ヤマノイモ科)


ヤマイモ類は無病な種イモを選び、深く耕し、乾燥防止のために敷ワラ等をする。

作型/月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
普 通___________o-------------------*****

 1) 適地
 ナガイモは耕土が深く排水の良い砂質土壌が適し、粘質土壌には向きません。イチョウイモは砂質土壌からやや粘質な土壌でも作ることができます。ツクネイモは乾燥に弱く、イモの肥大に多くの水分を必要とするので田んぼでも作ることができます。

 2) 品種

 ヤマイモはつる性の多年草で、大きく分けて、ナガイモ、イチョウイモ、ツクネイモに分けられます。この他に山野に自生するジネンジョがありますが、ここでは栽培法を省略します。

 3) 作り方 
 畑の準備
 ナガイモは、耕土の深さが80p程度必要で、イチョウイモ、ツクネイモは40〜50cmの必要です。あらかじめ、1u当たり堆肥5sと苦土石灰150gを散布し深く耕耘します。植え付け1週間前には高度化成肥料100gをすき込み、ナガイモの場合は畝幅80pに、イチョウイモ、ツクネイモの場合は60cmに畝を立てます。
 種イモの準備
 ナガイモの場合は、首の部分は50g程度に、下の部分は80〜100gに輪切りに、イチョウイモ、ツクネイモは首の部分を除いて、50〜70gになるように縦切りにします。切り口が白くなる程度に乾かします。50g程度の小さなイモは、そのまま使うことができます。また、ムカ ゴを植えつけると種イモを作ることができます。

 植え付け
 4月下旬頃が植えつけの適期です。ナガイモは畝の中央に深さ15pの植え溝を掘り、株間30pで種イモを植えつけ、5〜6pの覆土をします。イチョウイモとツクネイモは、植え溝の深さを10〜15pとします。乾燥しやすい畑では深めに植える方が良いでしょう。

 芽かき
 芽が出そろったら、大きい芽を一つ残して、あとは早めに除去します。芽かきをしないと屑イモが多くなります。

 追肥・土寄せ
 つるが伸びてきた頃に株間に高度化成肥料を1株当り5g程度ばらまきます。8月上旬まで月1回くらいの間隔で追肥します。1・2回目の追肥の後に、中耕・土寄せを行います。

  支柱立て・敷きわら
 ナガイモ、イチョウイモの場合は、つるが長く伸びるので1.8m程度 の支柱を立て誘引します。つるの芽先をできるだけ上向きにすることがイモを太らせるために必要です。また乾燥防止のため敷きわらをします。イチョウイモやツクネイモの場合は地這栽培することもできます。

  かん水
 特にヤマトイモは乾燥に弱く、イモの凸凹の原因となりますので、夏は乾燥しないようにかん水します。

収穫 つるが黄色く枯れてきたら収穫します。
 ナガイモの場合はイモに沿って深い穴を掘り、イモを折らないように注意します。イチョウイモ、ツクネイモの場合は畝の片側から掘り、イモの位置を確認しながら、注意して掘り 上げます。

 4) 病害虫防除
 スズメガの幼虫が葉を食い荒らすので、捕殺します。