春播きダイコン
技術体系設定の前提条件
1.適応地域 県下全域
2.圃場条件 排水性が良く耕土の深い肥沃な圃場
3.輪作体系 (水田)春播ダイコン→秋冬野菜
4.目標収量 5000kg/10a
5.標準的な作業時間 90時間/10a
6.栽培技術のポイント
(1)深耕、砕土をし、定期的に完熟堆肥の投入を行い土作りを励行する。
(ダイコンの前作に堆肥を投入)
(2)極端な早まきは抽台の危険性があるので、晩抽性品種を選択し簡易被 覆(不織布のべた掛けなど)をする。
(3)平坦地での遅まきは軟腐病、ウイルス病、ほう素欠乏症等の危険性があるので避ける。
7.品種 品種名 おしん(タキイ種苗)
解 説 晩抽性でス入りも遅く4月播きに適する。肉質も緻密で品質 良好である。
作業内容
作業の種類
技 術 内 容
播 種 期
3月中旬〜5月初旬(4月が最も栽培が容易)
種子の準備
裸種子→4〜5dl コーティング種子→11000粒
ほ場の準備
<栽植密度>
畦間135cm×株間27〜30cm
条間50cm千鳥2条植え5000〜5500株/10a
(1)早播き栽培(3月下)で株間30cmの疎植とし、それ以
降は株間27cmとする。
作業の種類
技 術 内 容
ほ場の準備
<肥料設計> (kg/10a)
肥 料 名
全量
基肥
追肥
追肥
成 分 量
N
P
K
苦土石灰
重焼燐
BM有機1号
燐硝安加里
150
30
60
40
30
60
20
20
8
6
11
6
4
7
6
(1)3月播きの基肥は30%増施し、4月下旬以降は30%減 量する。
播 種
1穴3〜4粒(コーティング種子の場合は2粒)
(1)播種深度1〜1.2cmで播種(土壌湿度で播種深度を調節)
(2)播種後はキスジノミハムシの防除のため粒剤を散布。
管 理
<抽抬防止>
3月から4月上旬播種の作型では不織布でベタ掛けをする。 <間引き>
第1回・・・本葉3〜4枚時に2本立ちにする。
第2回・・・本葉6〜7枚時に1本立ちにする。
(1)間引きの目安は@生育不良や生育過剰の株A子葉が不整型 や小さい株B首の曲がっていない株である。
<追肥、中耕、培土>
間引き時に条間に追肥し軽く中耕、土寄せをする。
病害虫防除
キスジノミハムシ オンコル粒剤5 6kg/10a 土壌混和
エルサン乳、DDVP乳50 1000倍 散 布
アブラムシ DDVP乳50、エルサン乳、マラソン乳 1000倍 散 布
コナガ、アオムシ トアローCT水、ハクサップ水、アタブロン乳 1000倍 散 布
ヨウトウムシ
べと病 Zボルドー水 400〜800倍 散 布
軟腐病 デランK水 500倍 散 布
収 穫
播種後日数を目安に、1〜1.2kgのダイコンを収穫する。