こまつな
 
 
1. 品 種 例    楽天、夏楽天、CR友好菜、みすぎ
2. 目標収量    800 kg(4〜10月)    
         1,000 kg(11〜3月)    
3. 栽培のポイント               
(1) 土壌水分を一定に保ち発芽揃いを良くする。  
(2) 登録農薬が少ないため防虫ネットや換気に努め、
  病害虫の発生を抑制する。          
(3) 適正な播種間隔(条間15cm以上)を厳守する。
 
4. 技術内容
(1) 品種の選択
   上記の品種はいずれも周年栽培に対応できるが、夏期(6月下旬から8月中旬)は株張りの良い夏楽天を使用する。
   また、ねこぶ病発生(または発生が予想される)施設ではCR友好菜を使用する。
(2) 本ぽ準備
@ 土壌水分
  土壌水分を保ち、発芽揃いを良くするため土壌(表土から50m程度)が乾いている場合は軽く散水後耕耘する。
A 土壌検査の励行               
  生育不良の原因は塩類集積が多い。したがって施肥前には必ず土壌検査を実施する。
B 施肥
  こまつな1,000u当たりの窒素吸収量は成分で約11〜13kgである。肥料は全量基肥とする。
  省化学肥料・省力化さらに塩類集積対策として緩効性肥料を利用することも可能である。
  また、高温時はカルシュウム不足から葉焼けをおこすことがあるので、石灰類を使用する。
 施肥設計例1         (kg/1,000u)

 肥 料 名

 成 分

基 肥

苦土石灰又は有機石灰

    

100

化成肥料
 

10-10-10
 

100
 

   

 施肥設計例2         (kg/1,000u)

    肥 料 名

 成 分

基 肥

有機石灰

    

300

溶性りん肥

 0-20-0

300

緩効性肥料180日タイプ
 

 20-0-14
 

 500
 

   

 ※ 施肥設計例2は、新規施設で、こまつな年間8作
  (全量基肥施用)の設計例。
   既存施設については30%程度減量とする。 
 
(3) 播種                     
@ 畝立て、条間                 
  畝幅120cm、6条播とし、生育を揃えるため、条間は15cm以上、株間は3cm程度とする。        
(4) 播種後の管理                 
@ 潅水                
  潅水は早朝に行い、株腐れ防止のため葉水を夜間に持ち越さない(特に夏場)。          
A 換気           
  4、6、9、11月は白さび病防止のため換気に注意。
B 害虫防除                   
  防虫ネットやコナガ、ヨトウ虫防除のため性フェロモン剤を作業に支障のない高さ(2m程度)に1棟に1棟あたり1本展張する。          
(5) 出荷                     
  県出荷規格に準じ出荷する。          
 
                    (井上 稔 )